お知らせ 2025.10.17
【編集部だより】登山道の浸食
何気なく歩いている登山道ですが、木道や落ち葉に覆われていない場所では、歩く事により登山道が広がり、深く掘れていくことがあります。
さらに雨が降ると地表を流れる水により、土が洗い流され浸食が拡大します。最初は面的に土の粒子が流れますが、徐々に細い溝ができ、大きな溝になっていきます。植物に覆われている場所でも、多くの人が踏むことで裸地化が進みます。斜面では一度侵食が始まると回復は見込めず、不可逆的に進行してしまいます。石鎚山系の土壌は主に褐色森林土と呼ばれる土壌で、数千年以上を経てできたものです。土は一度失われると回復が難しく、将来に美しい石鎚山系の自然を引き継ぐために、定期的な登山道の補修は欠かせません。