お知らせ 2025.09.19
【編集部だより】オーバーツーリズム
日本各地で、観光客の増加や集中による問題が報じられるようになっています。石鎚山系でも、登山者や観光客が多くご来訪いただける一方で、集中による問題が起きています。
(石鎚山山頂の登山客)
例えば、町道瓶ケ森線(通称UFOライン)では、道幅が狭く見通しも悪いため、交通事故が多発しています。自転車やバイクによる事故も多く、運転に不慣れなドライバーによる渋滞が生じることもあります。
登山では、石鎚山山頂に登山者が集中し、ゴールデンウィークや紅葉の季節には天狗岳に至るルートで渋滞が発生しています。天狗岳では、急峻な岩稜を多くの登山者が歩くため、踏みつけにより樹木が枯れ、岩盤の露出が広がっている箇所もあります。
高標高域では岩盤の割れ目にしみ込んだ水が、凍結融解を繰り返すことにより風化が進行し、岩盤の崩落に繋がる可能性もあります。
多くの方に石鎚山系の魅力が伝わることは素晴らしい反面、これからも美しく豊かな石鎚山系を守るためも、このような課題にもきちんと向き合う必要があります。石鎚山連携事業協議会では、石鎚山系を訪れる方の安全のため、登山道の草刈りや危険個所の情報収集、登山道の補修など様々な活動を行っています。
(オーバーユースによる樹木等のいたみ)