お知らせ 2024.05.13
【編集部だより】気を付けたい、石鎚登山の安全
石鎚山系は様々な登山ルートがあり、中には初心者向けの平坦なコースもあるので多くの方に親しまれています。ですが、登山は一つ間違えると、思いがけない危険が潜んでいます。情報をきちんと頭に入れ、危険を回避するための事前準備が大切です。
ブユ
6月から7月頃、石鎚登山中にブユにまとわりつかれ、不快な思いをすることや、刺されて大きく腫れる方もいます。中でも、アシマダラブユという2㎜から4㎜ほどの小さな吸血性の昆虫が、近年の石鎚山系で発生時期が長くなってきています。これからの季節に登山される方は、虫よけを持参しましょう。特に虫刺されに弱い方は、頭から被るタイプの防虫ネットもお勧めです。
意外に寒い山頂
石鎚山は四国にあるため、登っても温かいイメージがあるかもしれません。そのため、軽装で来られる方も多く、天気が崩れた時には山頂付近で思わぬ寒さに見舞われることがあります。雪解けが遅い時には、6月でも北側の斜面に雪が残ることがあります。
標高が100m高くなると気温は0.6℃から0.7℃下がりますので、標高1,982mの石鎚山頂付近では、平野部に比べて10℃以上も低くなります。風が強いと体感気温は更に下がりますので、雨具(セパレートタイプのレインウェア)は必携です。雨や風が強くなってきた場合は、無理をせず、引き返すことも大切です。山頂付近では、平野部より半日早く天気が崩れる感じです。
【参考:登山の装備】
山頂の雷
夏になると、石鎚山の山頂付近では、午後から雷雲が発生することがよくあります。
弥山から天狗岳の間は、身を隠す場所もなく、雷が発生した場合には特に危険です。夏は、早めに行動し、15時には下山するくらいのスケジュールが安全です。
日頃から運動を
石鎚山は西条市の成就社側から登ると山
頂まで約3時間、久万高原町の土小屋側からは約2時間半掛かり、往復するとその1.5倍ほどの行動時間になります。日頃から歩いていない方がこの時間、急な登山道を歩くことを想像してみてください。よく「行けるところまで、行ってみます」という方がおられますが、疲労困憊してから階段の多い登山道の下山は大変危険です。体力にも余裕を持って登山しましょう。